お地蔵さまと世代をつなぐまちづくり

つつじガ丘から長尾台にかかる豆坂の途中、旧宝塚大学の真下に「万年坂地蔵石仏」というお地蔵さまがお祀りされています。万年坂地蔵石仏は鎌倉時代の後半に作られたと思われる宝塚市内最古の地蔵立像で(宝塚市文化財指定)、花崗岩の自然石に彫られた立派な摩崖仏です。

 

万年坂地蔵石仏は長年にわたり花屋敷つつじガ丘地域の有志の方々がお守りしてきました。最近はコロナ禍のため実施していませんが、例年8月には地蔵盆を行っていました。(写真は2019年8月24日撮影)

 

毎月のお地蔵様のお手入れに必要な水をくむ井戸も、この地域では防災時に重要なスポットとなります。昨年度は井戸の清掃と井戸水の簡易水質検査、この井戸を使った災害時給水訓練を行いました。
災害時給水訓練の様子は2020年12月掲載のブログをご覧下さい。

 

かつてこの地域で行っていた「神輿祭り」の道具や、お地蔵様のお手入れ道具を収納している物置がシロアリの被害で危険な状態となりました。そこで花友クラブ、万年坂地蔵尊奉賛会、花屋敷つつじガ丘自治会で「小屋修復実行委員会」を立ち上げました。傷んだ物置を取り壊した跡地に「ちょっと寄り道できる場所」としても使える小屋を建て、地域の新たな交流拠点として再生する計画です。

 

↓5月に物置を解体しました。内部はシロアリによる被害が目立ちます。

 

↓6月は土砂の流れ込む崖に土嚢を積み、鉄筋入りコンクリートブロックで開口部を塞いで中に水が入らない構造の基礎を作りました。

 

2022年1月8日に小屋完成式典を行いました。詳しくはこちらのブログ記事で。

万年坂地蔵石仏を長年にわたりお守りしてくださった方々もご高齢となり、お守りの後継が必要となっています。また、自治会では退会する世帯が増え、若い世代の加入が少ないことから地域活動の先行きが危惧されています。花屋敷つつじガ丘では若い世代がこの場所に興味を持ち、「楽しそう」「面白そう」と思える「寄り道スポット」という地域交流の場所づくりで、これからの地域活動の在り方を作り上げていきます。