安倉めぐり

今日は「コミュニティ安倉」副会長直宮さんの案内で宝塚文化財ガイドソサエティの方々と安倉周辺の史跡を巡るツアーに参加して参りました。

「高塚古墳」

昭和12年道路工事により、発見された円墳で、宝塚市史跡に指定されています。竪穴式でここから出土した、呉の国、赤烏7年(景初244年)と記載されている神獣鏡が有名ですね。

「泣き石」

鳥島の中程にあります。道路整理に伴い、中筋近くに移動させた際に、鳥島に帰りたい…と石が一晩中泣いたために、戻ってきた2つの石だそうです。

小さい石の前で転んだら3年、大きな石の前で転んだら9年で亡くなるそうです。お気をつけ下さい。注:)あくまで言い伝えです。

「大蓮寺」

聖徳太子ゆかりの浄土宗のお寺で、山号を金鶏山、院名を般若院と称します。本尊には立派な阿弥陀如来像が祀られています。

今回初めて阿弥陀如来像を拝ませて頂きました。

「姥ヶ茶屋・愛宕さん」

安倉を通る有馬街道の三叉路にあったおばあちゃんのお茶屋さん。昔、貧しい家庭の美しい女性がお金持ちに嫁ぎ、歳をとり追い出されてしまった後、お茶屋を開き、自分の人生を面白おかしく語って大変繁盛したと言われるお茶屋跡のお地蔵様。有馬街道の道標(昔の道路標識)、裏側には火伏せの神様の愛宕さん(あたごさん)があります。愛宕さんを祀る事で地域の火事がなくなったそうです。愛宕さんはお地蔵様の裏にあります。

「安倉南遺跡」

鎌倉〜室町時代にかけての集落の遺跡が平成8年の復興住宅建設で発見され、発掘調査されました。まだ敷地内、建物以外の場所は調査ができてないため、遺跡が残っているかも…しれませんね。

「庚申(こうしん)さん」

宝塚市で初めて出土した、青面金剛と書かれた石碑です。市内には21あるそうですが、悪疫や災難除けの神仏合体で、庚申(かのえさる)の日に頭・足・腹のムシを抑えるのに村中の人が賑やかにこの碑を囲っていたそうです。腹の虫を抑えるにはコンニャクがよいそうですよ。

「安倉住吉神社」

創建825年と伝えられ、大阪の住吉大社と同じ上筒男命(かみつつみこと)・中筒男命(なかつつみこと)・底筒男命(そこつつみこと)の三神を祭祀しています。

境内奥にはだんじりが納められています。

「安倉中2丁目道標」

中山寺と小浜・有馬を示した三叉路にあったものが少し移動されましたが、住吉神社北側にあり、仏像のレリーフがとても珍しいようです。

「観音寺 文殊院」

山号を南中山(なんちゅうざん)といい、聖徳太子の使いにより、中山寺の前に建築された真言宗のお寺です。

昔は5半(1たん995平米)あったそうです。

入り口には海の安全を祈願した不思議な言い伝えの魚籃観音(ぎょらんかんのん)が祀らています。

 

こんな場所にお寺があるとは初めて知りました。

今回学んだこと。安倉は 聖徳太子が中山寺建立の際、通った道で馬がどうしても動かなくなったので馬の鞍を休ませた場所→鞍を安ませる→安倉という地名の由来であること、

南中(中山寺の南の意味)・鳥島(江戸時代に開発された肥沃な土地)・姥ヶ茶屋(ばんがちゃや)という古い字(あざ)名があり、

高塚古墳だけでなく、聖徳太子ゆかりの土地でもあり、とても歴史深く栄えた土地である事が分かりました。